うちゅうのくじら

そりゃあもういいひだったよ

理屈をこねくりまわす

洞窟のイドラ

この世界はありとあらゆる洞窟的偏見に満ちている。 人間は、しばしば思い込みや勘違いによる事実誤認を起こす生き物である。 いわゆる偏見や先入観、バイアスというものだ。色眼鏡、レッテルといった言葉も当てはまるかもしれない。そして、それらの思い込…

男女間の友情

大学生のころ 大学のころディスカッションの授業があり、そのときのテーマが「男女間に友情はありうるか?」だった。 私は「ありえない」という立場で持論を展開したのだが、同じサークルだった女の子から「じゃあうちらは友達ちゃうねんな」と言われ「うっ…

記憶ホタル

最近知ったことなのだが、記憶というのは、どこか特定の神経細胞に保存されるわけではないらしい。 細胞内ではなく、細胞同士の隙間に保持され、何か刺激があったときにそこに電気信号が走り、パッとその記憶が光るのだ。 人間の細胞は常に分解と合成を繰り…

湖の底の石

小さい頃、湖畔で飛び石あそびをしていたとき、ふいに怖くなってやめたことがある。 投げ入れられた石は湖の底の土を舞い上げたが最後、そこに永久的にとどまり続ける。 石は自ら動くことができず、湖が干上がってしまわない限り、もう二度と地上に戻ること…

魔法使いの背中

父親の記憶 本棚の上に父親がとったパネル写真が飾ってある。 中東らしき場所で、ターバンを巻いたおじいさんと、その横で孫らしき子供がこちらを見て笑っている写真だ。 私の父はフォトジャーナリストという職業で、ニコンのカメラを首からぶら下げて、世界…

むしょくの朝とノンミネラル水

・むしょくの朝 働いてなくても、朝はやってくる。 朝の太陽はやさしい。むしょくでも分け隔てなく、つつみこんでくれるからだ。 はたらいていたときは、起き掛けに500mlのミネラルウォーターを飲んでいたのだが、むしょくの分際で「これはいかん」と気づ…

むしょくとメルヘン

今でも覚えているねこの詩 小学3年生のときの担任の先生が、学級通信に時々「詩とメルヘン」という雑誌から抜粋した詩とイラストを掲載していた。 今でも覚えているのが、潮干狩りをする猫の詩である。 「どうか貝がみつかりませんように」とその猫は祈りな…

かわいいほしぶどう

ほしぶどう事件 何度か過去に女性を本気で怒らせたことがある。 そのうちのひとつに、女性のちくびをつまみながら、「干しぶどう」としょうもないことを言ってしまったということがある。確かにそれは今朝方に食べたぶどうパンに点在していた干しぶどうと瓜…

シュークリーム理論

40という年齢は妙なものだ。 日本の平均寿命は男性が81歳(女性が87歳)だから、仮にこの通りに死ねるとすると、ちょうど半分生き切ったことになる。 健康寿命なんかを考えると、折り返し地点はもはや数十メートル後方ということになる。息はすでに半分以上…