うちゅうのくじら

そりゃあもういいひだったよ

2023-11-01から1ヶ月間の記事一覧

鼻の奥にある冬の記憶

冬は曇り空が良く似合う。 冬の曇った空はところどころ白くて、ところどころ銀色ねずみのような色をしている。どこか退廃的で、しかしどこか荘厳な雰囲気がある。 そのうすぼんやりとした空気に包まれて、空との境界があいまいになった街を眺めるのが好きだ…

誰かのサンタになるということ

ゆっくりくるタイプのサンタ 息子のクリスマスプレゼントを買った。 まだ早いが、ギリギリになってあせるよりはいいかなと思って毎年11月には用意するようにしている。 息子も今年で4歳となり、去年くらいから自分でほしいものを言うようになった。 さすが…

ひとはなぜ戦争をするのか(A・アインシュタイン/S・フロイト)

争いも、人類の数も減っていく未来世界 はじめに 人類を戦争から解き放つことができるのか。 背景 「今の文明においてもっとも大事だと思われる事を、最も意見を交わしたい相手と書簡を交わしてください」 人間の攻撃性を完全に消し去ることなどできない。 …

カーテンを洗う

村上春樹の「ノルウェイの森」に突撃隊、という登場人物が出てくる。 主人公の大学寮の相部屋住人で、病的なまでの清潔好きなのだ。 その住人のおかげで主人公の部屋は死体安置所のように清潔だったと描写されている。 床にはちりひとつなく、窓ガラスにはく…

洞窟のイドラ

この世界はありとあらゆる洞窟的偏見に満ちている。 人間は、しばしば思い込みや勘違いによる事実誤認を起こす生き物である。 いわゆる偏見や先入観、バイアスというものだ。色眼鏡、レッテルといった言葉も当てはまるかもしれない。そして、それらの思い込…