うちゅうのくじら

そりゃあもういいひだったよ

誰かのサンタになるということ

 

ゆっくりくるタイプのサンタ

息子のクリスマスプレゼントを買った。

まだ早いが、ギリギリになってあせるよりはいいかなと思って毎年11月には用意するようにしている。

息子も今年で4歳となり、去年くらいから自分でほしいものを言うようになった。

さすがにまだサンタの存在は信じてくれているようなので、プレゼントのリサーチがてら、親の代筆でサンタさんへの手紙を書いてもらっている。これも去年から始めた。

一応返事もサンタさんから、という体でポストに入れて息子に渡している。

今年からは「クリスマスの晩にサンタさんが来てくれるみたいだから、何かお礼を置いておこう」と提案しようと考えている。息子がお礼に何を置くか今から楽しみだ。

ちなみに去年のリクエストは「かっこいい車のレゴ」だったが、今年は「操縦できるラジコンのスポーツカー」がいいらしい。しかも「リアウイング(後ろについてる羽みたいなやつ)ついてて、色は赤ね」と細かいオーダーもすかさず入れるようになった。そして書き終わると、「ちゃんと赤い方のポストに入れるんだよ、忘れずにね」と父に念押すようにもなった。

赤い方じゃないポストがあるのかわからないが、とにかく去年より成長しているようだ。

ラジコンに関して私は何の知識もないので、購入にあたり色々とリサーチした。すぐ壊れるものをあげてもかわいそうだなあと思うし、せっかくなら長く遊べるものをあげたいからだ。

その結果、よさそうなものを見つけた。キョウショウエッグという国内メーカーのラジコンである。Youtubeでレビュー動画も見つけた。その気になれば大抵の情報は手に入るのが今の世の中である。

対象年齢が6歳からだが、息子のリクエストはクリアしている。4WDでドリフト走行もできるらしい。国内メーカーで故障しにくそうな点も良い。息子くらいの年の男の子は、遊び方がどうしても荒くなってしまうからである。

こんなん絶対よろこぶやつ。

 

これをさっそく元妻に報告するが、「対象年齢が高くて操縦が難しそう」と難色を示した。「遊んでるうちに慣れるし、子供って案外器用」とひそかに思ったが、何も言わないことにした。彼女の意見は絶対なのである。これは離婚前も後も変わらぬ鉄則である。

そこで、他にも探してみると、対象年齢4歳のカーズのラジコンや中国メーカーのラジコンもあった。しかし、初期不良やすぐ壊れるとのレビューが多かったので躊躇してしまった。

割と操作しやすそうなのを見つけたが、そもそもスポーツカーではない。

こんなん絶対楽しいやつ

 

そういうことをLINEで元妻に報告すると、しばらく間があったのち「本人に聞いた」と返事がきた。運転しやすいパトカーのほうがいいとのことであった。

(赤いスポーツカーじゃなくてもいいの? まさか、ゆ、誘導しよったのか……)と思わず、(やりやがった)と勘ぐったが、どうやら息子は操縦感を楽しみたいとのことらしい。なるほど、ならば仕方ない。スポーツカーはもう少し大きくなってからでもいい。実は父もプレゼントにかこつけてドリフト走行できるラジコンで遊びたかったのだ。そういう願望があったことは否めない。

そういうわけで、今年は「うんてんしちゃお」というシリーズのラジコンパトカーに決定した。これもYoutubeで動画があったので、確認した。割と本格的なギミックもあり、操作性もよさそうだった。まあ、大丈夫だろう。

私が子供の時も、両親が同じように悩みながらプレゼントをくれたのかなあと思いながら、1円でも安く買える方法を探してさっそく購入した。電池がたくさんいるようなので、予備も含めてそれも用意した。

親になって気づくのだが、子供のためになにかをするということは、親にとっての喜びである。それも今までに経験したことのない種類の喜びだ。

上手く言えないが、心の底からじんわりと温めてくれるような喜びなのだ。それは、ずっと後まで残り続けてくれそうな暖かさだ。誰かのサンタになるということは、そういうことなのかもしれない。

しかし、喜ぶからといって、なんでもしてしまうのはもちろんよくないのである。が、ついついサービスしてしまうのだ。

さて、あとは本番の演出が肝心だ。それも今から色々と考えてある。3つくらいプランがあるのだ。

息子よ、驚くがいい。

今からクリスマスが楽しみなのである。